市場調査 2026-08-13

ChatGPT一強時代の終わり?Geminiが急伸

「ChatGPT対策だけしておけばいい」が崩れつつある

AI検索対策というと、まずChatGPTを思い浮かべる方が多いはずです。実際、ChatGPTはAIチャットボット市場で長らく圧倒的なシェアを握ってきました。ただし、その構図がこの1年で大きく動いています。AI可視化ツールのQuickSEOが2026年4月末に公開したレポートによると、AIチャットボットのWebトラフィックに占めるChatGPTのシェアは、わずか12ヶ月で87.2%から68%へ低下しました。[1]

Geminiは同じ期間で約4倍に

ChatGPTが失った分のシェアを主に吸収しているのがGeminiです。同レポートは「Geminiは4倍に急伸、Grokは10倍に伸びた」と述べており、AIチャットボット市場は既にChatGPTの一強状態ではなく、複数プラットフォームが競い合う状態に移行しつつあります。[1]

この数値の元データはSimilarwebの計測によるもので、QuickSEOのレポートはこれを引用する形で紹介しています。「AIチャットボット同士の中でのシェア」という前提を踏まえたうえで、この1年の変化の大きさが分かる数字です。

誤解しやすいポイント:「検索エンジン全体」の話ではない

ここで注意したいのは、この数字が「AIチャットボットというカテゴリの中でのシェア」であり、Google検索全体のシェアの話ではないという点です。同レポートでは、従来型の検索エンジン全体で見るとGoogleは依然として90%前後のシェアを維持しており、ChatGPTがGoogle検索そのものを置き換えたわけではないことも示されています。「ChatGPTがGoogleに取って代わった」という単純化した理解は、データの読み方として正確ではありません。

正確に言うと、変化が起きているのは「AIチャットボットという土俵の中の勢力図」であり、そこでChatGPTの独占状態が崩れ、Geminiをはじめとする他のプラットフォームへの分散が進んでいる、ということです。

この変化が実務に意味すること

  • ChatGPTだけの可視性確認では不十分になりつつある:自社がChatGPTに引用・言及されているかだけを確認して安心するのは、市場の3割以上を見落とすリスクがあります。Geminiをはじめ複数モデルでの確認が重要性を増しています。
  • モデルごとに情報源の傾向が異なる:以前のコラムで紹介した通り、ChatGPTとGeminiでは参照する情報源の傾向が異なります。[2]Geminiのシェア拡大は、Gemini向けの対策の重要性がそのまま高まっていることを意味します。
  • 今後もシェア構図は変わり続ける前提で見る:1年で20ポイント近くシェアが動くスピード感の市場です。特定のAIだけに最適化するのではなく、定期的に複数モデルでの見え方を確認する運用が現実的です。

まとめ

AIチャットボット市場は、ChatGPTの一強状態からGeminiをはじめとする複数プラットフォームが存在感を増す構図へと、この1年で急速に変化しました。検索エンジン全体でのGoogleの優位は揺らいでいない一方で、「AI検索対策=ChatGPT対策」という前提そのものが古くなりつつあります。自社のAI上での見え方を、ChatGPTだけでなく複数モデルで確認していくことが、これからの標準になっていきそうです。


[1] ChatGPT vs Google Search in 2026: Market Share, Query Volume, and Conversion Data ― QuickSEO(2026年4月30日、元データはSimilarweb)
[2] AIモデルごとに「何を参照するか」は違う ― GEOGEO(ゲオゲーオ)コラム(2026年8月12日)

監修:Gov Sync株式会社 AI検索最適化サービス担当 水野 明日香/最終更新日:2026年8月13日

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