結論:構造化データが一番手薄な会社が、AIのおすすめから一番漏れていた
楽天モバイル・UQ mobile・ワイモバイル・LINEMOの大手4社を対象に、①公式サイトの構造化データ(JSON-LD)実装状況、②ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claudeに「格安SIMでおすすめの会社は?」と聞いたときの登場有無、を実際に調べました。結果は、JSON-LDが最も充実していたLINEMOが4AI中3AIで推薦され、JSON-LDがゼロだったワイモバイルは4AI中1AIでしか触れられない、という対照的なものになりました。ただし例外もあり、単純に「技術対応すれば安泰」とは言い切れない結果も出ています。
調査方法
2026年8月3日実施。公式サイトのllms.txt・JSON-LD・robots.txtを直接確認したうえで、ChatGPT・Gemini・Perplexityには実際にブラウザから「格安SIMでおすすめの会社を教えてください。理由も添えて、料金プランと一緒に教えてください。」と質問し、回答内容と引用元をそのまま記録しました。Claudeについては同じ問いをWeb検索で自己診断しています。特定の企業から依頼を受けた調査ではなく、当社が独自に実施したものです。
結果1:構造化データの実装状況
4社ともAIクローラー向けの案内ファイル「llms.txt」は未設置でした(市場全体の低い導入率と一致する結果です)。差がついたのはJSON-LD(構造化データ)の実装量です。
- LINEMO:FAQPage・Organization・WebSite・ContactPointなど最も充実
- 楽天モバイル:Organization・BreadcrumbListを実装
- UQ mobile:Organizationのみ
- ワイモバイル:確認できず(0件)
結果2:4AIへの推薦質問での登場有無
同じ質問に対する4社の扱われ方は次の通りでした。
- ChatGPT:楽天モバイル(1位)、LINEMO(3位相当)が登場。UQ mobile・ワイモバイルは非登場。出典はオリコン・SIMナビ・LiPro・my-bestなどの第三者ランキングメディアのみで、4社いずれの公式サイトも引用されず
- Gemini:楽天モバイルのみ登場。UQ mobile・ワイモバイル・LINEMOはいずれも非登場
- Perplexity:楽天モバイル・LINEMOがメイン推薦。UQ mobile・ワイモバイルは「店舗サポート重視なら候補」という補足止まり
- Claude(Web検索自己診断):UQ mobile・ワイモバイル・LINEMOをそれぞれ明確な理由付きで推薦。楽天モバイルは検索結果に詳細情報が出ず、弱い言及にとどまった
4AI中、メイン推薦として登場した回数を集計すると、LINEMOと楽天モバイルが3/4、UQ mobileとワイモバイルが1/4という結果になりました。
発見:技術面ときれいに一致したケースと、一致しなかったケース
LINEMO(JSON-LD最多・登場率最高)とワイモバイル(JSON-LDゼロ・登場率最低)は、技術面とAI推薦率がそのまま対応した分かりやすい事例でした。
一方で楽天モバイルは、JSON-LDの実装量自体は突出していないにもかかわらず登場率が高く、ブランド力や市場シェアの大きさなど、技術対応だけでは説明できない要因が効いていると見られます。UQ mobileは技術面・登場率ともに中位以下で、楽天モバイルのようなブランド補正も見られませんでした。技術対応は登場率を左右する要因の一つですが、唯一の要因ではないというのが実測から見えた実態です。
発見:出典は一貫して第三者の比較メディア
4社とも、どのAIの回答も出典は第三者の比較・ランキングメディア(オリコン、SIMナビ、エックスモバイル、マイベスト、pixela.co、rokemoba.co等)で占められており、4社いずれの公式サイトも一度も引用されませんでした。自社サイトの情報整備だけでなく、比較・まとめメディアへの掲載状況が、AIの回答に載るかどうかを左右する構造になっていることがうかがえます。
まとめ
- JSON-LDが最多のLINEMOは4AI中3AIで推薦、ゼロのワイモバイルは1AIのみと、技術面とAI推薦率が一致するケースが確認できた
- 楽天モバイルのように、技術面が突出していなくてもブランド力でカバーできるケースもあり、技術対応は必要条件ではあっても十分条件ではない
- 4社とも公式サイトが直接引用されることはなく、AIの回答は第三者の比較メディア頼みという構造は大手企業でも変わらない
本調査は2026年8月3日に当社が独自に実施したものです。対象4社への取材・依頼は行っておらず、公開情報および各AIサービスへの質問結果に基づく調査です。AIの回答は日々変動するため、実施日時点のスナップショットとしてご参照ください。
監修:Gov Sync株式会社 AI検索最適化サービス担当 水野 明日香/最終更新日:2026年8月3日
