市場調査 2026-08-06

「近くのお店」もAIに聞く時代へ

「近くの◯◯」は、もう検索エンジンだけの仕事ではない

近くの飲食店を探す、修理業者を探す、病院を探す――これまで「近くの◯◯」はGoogle検索やGoogleマップの領分でした。しかし今、ChatGPTやGeminiに直接「近くでおすすめの◯◯は?」と聞くユーザーが増えています。

米SOCi社が2026年1月に発表した「2026 Local Visibility Index(LVI)」は、350,000以上の店舗・拠点、2,751の多拠点ブランドを対象に、この変化を数値で示しました。[1]

AIに選ばれる確率は、Google検索の約30分の1

調査によると、ChatGPTが店舗を推薦する確率はわずか1.2%。一方、Googleのローカル3-パック(検索結果上部に表示される地図付きの3店舗)に表示される確率は平均35.9%でした。SOCiはこれを「AIの視認性は、従来のローカル検索よりも約30倍狭き門」と表現しています。[1]

従来のローカル検索は「上位10件」「地図上の3件」のように、複数の選択肢がリストで提示される仕組みでした。しかしAIアシスタントは、多くの場合ひとつの答えを提示して会話を終えます。SOCiのCMOであるMonica Ho氏は「消費者はもう選択肢をスクロールしていない。AIに決めさせている」と述べています。[1]

選ばれる店舗の共通点:星4.3以上のレビュー評価

ChatGPTに推薦された店舗の平均評価は星4.3でした。AIは口コミの件数や評価点を、信頼性・関連性を判断する材料として強く重視していると考えられます。[1]

また、店舗情報の一貫性(住所・営業時間・電話番号などがGoogleマップ・Yelp・Facebook・公式サイトなどで食い違っていないか)も、AIの判断材料になっています。情報が不正確・不完全な店舗は、AIの「確信度」を下げ、候補から外れやすくなるとSOCiは指摘しています。[1]

検索で強くても、AIでは無視される可能性がある

特に注目すべきは、小売業において、従来のローカル検索で最も可視性の高いブランドと、AIに最も推薦されるブランドの重複率が45%にとどまった点です。[1]つまり、Google検索で上位に出ている店舗の半分以上は、AIには推薦されていないということになります。

AIは単一のチャネルではなく、Googleマップ・口コミサイト・公式サイトなど複数の情報源を横断して店舗を評価しています。ひとつのチャネルだけ対策していても、AI経由での「発見」にはつながりにくい構造です。

まとめ:AIに聞かれたときのための情報整備を

  • ChatGPTが店舗を推薦する確率は1.2%、Googleのローカル3-パックの35.9%と比べて約30倍狭き門
  • AIに推薦された店舗の平均評価は星4.3。口コミの量・質と情報の一貫性がAIの判断材料になっている
  • 従来のローカル検索で強くても、AIでの推薦率とは45%しか重複しない(小売業の場合)。複数チャネルにまたがる情報整備が必要

[1] In AI-Driven Discovery, Few Brands Are Chosen, Most Disappear ― SOCi(2026年1月28日、2026 Local Visibility Index)

監修:Gov Sync株式会社 AI検索最適化サービス担当 水野 明日香/最終更新日:2026年8月6日

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